
お隣さんに売る・お隣から買う|良いところと気をつけること、進め方
情報更新日:2026年10月

お隣さんに売る・お隣から買う
良いところと気をつけること
「お隣から、土地を売ってほしいと言われた」「お隣が空き家になったので、買い足したい」。お隣さんとの売買は、話がまとまりやすい一方で、ご近所づきあいが続くからこその難しさもあります。売る側・買う側それぞれの良いところと気をつけること、進め方をまとめました。
1. お隣さんとの売買が、話がまとまりやすい理由
- お隣にとっては、ほかにない土地だから
土地を広げられるのはお隣だけなので、「多少高くても買いたい」と考える方もいます。 - 使い道がはっきりしているから
「車を停めたい」「庭を広げたい」「建て替えたい」と目的が決まっているので、話が早く進みます。 - お互いの顔が分かっているから
相手がどんな方か分かっているので、売る側も買う側も安心しやすくなります。
2. 売る側の良いところと気をつけること
- ふつうに売りに出すより、高く買ってもらえることがあります。
- 買い手を探す期間がいらず、内覧の段取りも少なく済みます。
- 知っている方に引き継げるので、そのあとの使われ方の心配が少なくなります。
- 土地の一部だけを売るときは、測量や土地を分ける登記(分筆)の手間と費用がかかります。
- 価格の話でこじれると、売ったあともご近所づきあいが気まずくなりがちです。
- お隣どうしだけで進めると、契約書の不備や税金の申告もれが起きやすくなります。
3. 買う側の良いところと気をつけること
- 土地が広がったり、形が良くなったりして、土地の価値が上がることがあります。
- 車を停めやすくなり、建て替えるときの間取りや建物の大きさも考えやすくなります。
- 「どうしても欲しい」気持ちから、相場より高く買ってしまいがちです。
- 土地だけを買い足すときは、住宅ローンを使えないことが多く、現金や別のローンが必要になります。
- 固定資産税や、草刈りなどの手入れの手間が増えます。
- お隣の土地が共有名義の場合は、持ち主全員の同意がいるため、時間がかかります。
4. 進め方
お隣さんとの売買は、話がまとまりやすいぶん、口約束のまま進みがちです。次の順番で、ひとつずつ確かめながら進めます。
- ご相談「お隣から買いたいと言われた」「お隣の土地を少し分けてほしい」など、話が出た段階でご相談ください。売る側・買う側どちらでも大丈夫です。
- 価格の目安を出す(査定)周りの取引から、ふつうに売った場合の価格を確かめます。買う側にとっては、土地の形が良くなる分の価値も考えます。
- 条件を話し合い、紙に残す価格のほか、測量の費用をどちらが持つか、引き渡しの時期、塀やブロックをどうするかなどを決めて、書面にします。
- 測量・境界を決めるお隣どうしで境界を確かめ、土地の一部だけを売るときは、土地を分ける登記(分筆)もします。土地家屋調査士
- 契約重要事項の説明を受けて、売買契約を結びます。不動産会社
- 代金の支払いと引き渡し代金を支払い、名義を買う方に変える登記をします。司法書士
不動産会社・司法書士・土地家屋調査士に早めに入ってもらうと、「言った・言わない」のもめごとを防げます。お隣どうしだと言いにくい条件の話も、あいだに入ってお伝えします。
図で見ると:お隣の土地を買って、旗竿地が四角い土地になる例
(旗竿地)
(四角い土地)
道路に面する幅が広がると、車を停めやすくなり、日当たりや建て替えの間取りも考えやすくなります。
5. 話を進める前に確かめたいこと
- 登記簿・公図・測量図を取り寄せて、持ち主・面積・道路との接し方を確かめる
- 査定で、ふつうに売った場合の価格と、ここまでなら下げてよい価格を決めておく
- 価格・測量の費用の負担・引き渡しの時期・塀や越境の扱いを書面にする
- 測量・境界の確定・分筆がいるかどうかと、その段取りを決める
- 税金と費用(売る側は売った利益にかかる税金、買う側は登記の税金・不動産取得税、仲介手数料)を見積もる
- 契約と重要事項の説明は、専門家に入ってもらって行う
- 工事や車の出入り、ごみ置き場など、売ったあとのご近所のことも話しておく
6. よくあるご質問
お隣どうしで、直接契約しても大丈夫ですか?
法律の上では、不動産会社を通さずに売買することもできます。ただ、契約書や境界・越境の取り決めに抜けがあると、あとでもめる原因になります。不動産会社・司法書士・土地家屋調査士に入ってもらうことをおすすめします。
税金は何がかかりますか?
売る側は、売った利益に税金(譲渡所得税)がかかります。持っていた期間が5年を超えるかどうかで税率が変わります。買う側は、名義を変える登記の税金(登録免許税)と不動産取得税がかかります。
価格はどう決めればよいですか?
まず、路線価や周りの取引から、ふつうに売った場合の価格を確かめます。そのうえで、買う側にとって土地の形が良くなる分をどこまで上乗せするかを話し合います。根拠になる資料をお互いに見ながら決めると、納得しやすくなります。
測量や境界の確定は必ずいりますか?
土地の一部だけを売るときや、昔の測量しかないときは必要です。あいまいなままだと、面積のことでもめたり、建て替えのときに困ったりします。
共有名義の土地や、相続の手続きが終わっていない土地は?
持ち主全員の同意と、相続の登記(名義変更)が終わっていることが前提です。先に登記の状態を確かめましょう。
ご近所づきあいが気まずくならないか心配です
お金の話は書面にして、条件は不動産会社からお伝えする形にすると、角が立ちにくくなります。言いにくいことほど、あいだに入る者がいると話しやすくなります。

森田 拓郎
フォレストスタイル株式会社 代表取締役/宅地建物取引士
2007年から大手不動産仲介会社で約15年、売買仲介を担当し、お隣さんどうしの土地や建物の売買でも、測量や契約条件の調整に立ち会ってきました。大阪市都島区の出身・在住です。最初のご相談からお引き渡しまで、代表の森田が担当します。
対応エリア:都島区・旭区・城東区・北区・守口市(エリア外のご相談もお受けします)
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